ウルムチの宿で同じ部屋に宿泊していたベルギー人のティーボとは、この先予定している旅のルートが似ていたため、しばらく一緒に行動することにした。
そして今、ウルムチから東へ150kmに位置するトルファンに来ている。
宿は『東方酒店』。ツインの部屋をティーボとシェアして一泊40元だった。
トルファンは中国で最も暑い都市と言われており、真夏の日中には40度を超えることも珍しくない。暑さの原因はここの海抜が-150mという盆地に位置しているためである。トルファンへはウルムチから鉄道で訪れたのだが、駅から降り立った瞬間、全身から汗が噴き出る感覚がわかった。照りつける太陽が肌を焦がし、痛みすら感じるほどだ。
ウイグル人の子供たち
僕とティーボはレンタサイクルを借り、市内を周遊しながら、ミナレットを見に行くことにした。トルファンはブドウで有名であり、中心部を外れればどこまでもブドウ園が広がっている。
しばらく走っていると、ウイグル人の子供たちが無邪気に集まってきた。ミナレットに行くことを伝えると、みんなで案内してくれるというので、子供たちについていく。途中でブドウ園から食べきれないほどのブドウを取ってきてくれ、僕たち二人にプレゼントしてくれた。
カメラをあまり見たことがないのか、電源を入れると音を立てて前に出てくるレンズを見て驚きの声を上げる、素朴な子供たち。